CADデータを共有するということは、前節の4種類のいずれかあるいは全てのデータをCAD-AからCAD-Bに変換(翻訳)することです。(CAD-Bが受けられることを前提にして)変換対象とする要素に応じて、変換の「レベル」が決定されます。
CADで定義された製品形状は、必ず点、線、面が存在します。これら幾何データ(要素)だけを変換します。3次元空間に、ばらばらの点、線、面が浮かびます。
幾何データの変換ですが、面についてはトリム曲面を対象とします。
パラメトリック曲面は、基本的にハンカチを広げたような4辺形になります。一方「トリム曲面」は、曲面上に輪郭線を与えて適当な形に切り取るデータ構造になっています。トリム曲面は、ベースとなる曲面と輪郭をあらわす曲線群から定義されます。
変換されたモデルは、3次元空間にばらばらのトリム曲面が浮かぶ「サーフェスモデル」となります。
幾何データとともに位相データも変換します。
幾何要素に位相要素が付加されると、隣接情報が与えられるので、
ばらばらのトリム曲面があたかも1つの連続した大きな曲面として振る舞うようになります。
この1つの大きな曲面は、製品の表面全体をあらわします。このレベルの変換は、
中身の詰まったモデル(「ソリッドモデル」)の変換に相当します。
幾何データとともに位相データも変換します。
CAD上のモデル作成手順を変換します。
具体的には、フィーチャの種類、パラメータと作成順序を変換することになります。
CAD上のモデルに付加された各種属性を変換します。
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