任意の値をもつパラメータtに対し、1組の(x,y,z)を対応させます。
(x,y,z)を座標とみなせば、これは3次元空間に浮かぶ「点」をあらわしています。例えば、tを 0.0から1.0まで変化させれば、上記の対応によってtの値に応じた「点の集合」を得ることができます。もし、tの値に応じて、(x,y,z)の組み合 わせも変わるとすれば、この「点の集合」は3次元空間に浮かぶ「曲線」をあらわすことになるでしょう。
パラメータtに対し、空間上の点(位置ベクトル)を対応付けしたものが「パラメトリック曲線」と呼ばれます。
パラメータtがほんの少しΔtだけ進んだときの「位置ベクトル」の変化Δ(位置ベクトル)を考えます。 位置ベクトルの変化は、2つの位置ベクトルの差として求められます。Δtが限りなくゼロに近づくとき、Δ(位置ベクトル)のΔtに対する変化の割合が、 「1階微分」になります。
位置ベクトルのパラメータ1単位あたりの変化量になります。「接線ベクトル」と呼ばれます。パラメータを時間にみたてて「速度ベクトル」と呼ぶこともあります。
今度は、パラメータtがΔtだけ進んだときの「接線ベクトル」の変化Δ(接線ベクトル)を考えます。例によってΔtが限りなくゼロに近づくとき、Δ(接線ベクトル)のΔtに対する変化の割合が、「2階微分」になります。
パラメータ1単位あたりの「接線ベクトル(速度ベクトル)」の変化量となり、「加速度ベクトル」とも呼 ばれます。こうして求められた「2階微分ベクトル」は、接線方向と法線方向の成分に分解されます。特別な例として、パラメータtに線長を選んだ場合は、法 線方向の成分のみが現れ、このベクトルを「曲率ベクトル」と呼びます。